IEC規格は、静電気による火災・爆発・製品破損などのリスクを低減するために制定された国際規格です。
特に粉体・化学原料・工業資材を取り扱う現場では、静電気対策が安全管理の重要な要素となっています。
本記事では、静電気対策に関する代表的な**IEC規格(IEC 61340・IEC 60079など)**の概要をはじめ、
規格が求める対策内容や、IEC規格対応製品を選ぶ際のポイントについてわかりやすく解説します。
静電気対策の基準を正しく理解したい方は、ぜひ参考にしてください。
IEC規格の概要
IEC規格(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)とは、
電気・電子技術分野を中心に、国際的に統一された安全・性能・試験方法を定める規格です。
静電気対策に関するIEC規格は、
可燃性物質・粉体・化学製品・工業資材を取り扱う現場において、
火災・爆発・製品破損・人体への影響を防止するための重要な基準として位置づけられています。
なぜ静電気対策が重要なのか
産業現場では、以下のような場面で静電気が発生します。
- 粉体・粒体の充填・排出
- 樹脂製容器・包装資材の摩擦
- 乾燥環境下での搬送・保管
これらの静電気が原因で、
- 火花放電による爆発・火災
- 電子部品の破損・誤作動
- 作業者への感電リスク
が発生する可能性があります。
そのため、IEC規格に基づいた静電気対策が強く求められています。
静電気対策に関する主なIEC規格
IEC 61340シリーズ(静電気対策の基本規格)
IEC 61340は、静電気(ESD)に関する代表的な国際規格です。
主な内容:
- 静電気の発生・帯電・放電の評価方法
- 抵抗値・表面抵抗・体積抵抗の測定方法
- 静電気対策製品の性能基準
包装材、作業服、床材、容器など、
幅広い産業資材に適用されます。
IEC 60079シリーズ(爆発性雰囲気に関する規格)
IEC 60079は、
可燃性ガス・粉塵が存在する爆発性雰囲気で使用される機器・材料に関する規格です。
静電気対策の観点では、
- 放電による着火防止
- 帯電防止材料の使用
- 接地(アース)の重要性
が規定されています。
IEC規格に基づく静電気対策の具体例
帯電防止・導電性材料の使用
- 帯電防止剤を配合した樹脂
- 導電糸を織り込んだ繊維資材
これにより、電荷の蓄積を抑制します。
接地(アース)対策
- 容器・設備の確実な接地
- 導電部材を用いた電荷の逃がし
IEC規格では、接地の信頼性が非常に重要視されています。
定期的な測定・評価
- 表面抵抗・体積抵抗の測定
- 使用環境での帯電状態確認
規格に基づいた試験・評価を継続することが求められます。
IEC規格対応製品を選ぶ際のポイント
規格適合の明示
- IEC規格への適合有無
- 試験方法・測定条件の明記
不明確な製品はリスク要因となります。
使用環境との適合性
- 温度・湿度
- 内容物の可燃性・導電性
現場条件に応じた仕様選定が重要です。
カスタマイズ・オーダーメイド対応
産業用途では、
標準品では対応できないケースも多く、
IEC規格を考慮したオーダーメイド設計が有効です。
よくある質問(FAQ)
Q1. IEC規格とJIS規格の違いは?
A. IEC規格は国際規格、JISは日本国内規格です。多くの場合、JISはIEC規格を基に制定されています。
Q2. IEC規格対応であれば爆発事故は防げますか?
A. 規格対応はリスク低減に有効ですが、使用環境・運用管理も重要です。
Q3. 静電気対策製品はすべてIEC規格が必要ですか?
A. 爆発性・可燃性物質を扱う場合は、IEC規格に基づく対策が強く推奨されます。
まとめ|IEC規格に基づく静電気対策は安全管理の基本
IEC規格に基づく静電気対策は、
作業者の安全確保・製品品質維持・事故防止の観点から不可欠です。
特に粉体・化学原料・工業資材を扱う現場では、
規格理解と適切な製品選定が、
長期的な安全性と信頼性につながります。
IEC規格対応の静電気対策製品をご検討の方は、
ぜひお気軽にお問い合わせください。

